ジュエルレター

ジュエルレター 2011年3月

みなさん、こんにちは。
 
 3月11日、恐ろしい災害が日本列島を震撼させました。その現実の前に、レターを発信することも出来ず、毎日を不安の中で過ごしていました。津波の被害にあった人たち、原発の恐怖に直面している人たち、その人たちのことを思うと胸が苦しくなります。わたしたちの生活の基盤はなんて脆いのでしょう。
 資源もない小さな国が、必死で豊かさを求めてがんばってきたけど、人も物もあっという間に飲み込んで、その豊かさの源となっていた電気がこんなにもあっけなく心もとない存在になるとは、本当に自然の力に圧倒されてしまいます。今後、私たちの生活は大きく変わるかもしれないですが、心が折れないようにしたいものです。
 
 復興に向けて若い人たちの活躍が報道されています。避難所でも高校生たちが積極的に働いています。私の周りでもいち早く支援活動を始めたのは、若い事業者や二世たち、そしてその仲間たちでした。みんなで支援物資を集め、現地入りするルートをさぐり、周りの負担にならない自己完結型のボランティアをしていました。行政や議員に相談しても埒が明かず、それでも早く支援して届けたい、現地で手助けしたいという仲間が集まり行動を始めたのです。現地入りして、マスコミでは報道されてない小さな避難所に食料やオムツ、衛生商品、水などを届け、実際に避難地で今必要なものをリサーチしながら、2便、3便と若者たちが被災地を回りました。
 大人たちは、それは無理、そんなことは今は出来ないなどというばかりで、どうしたら出来るかということを考えようとしませんでした。出来ないというときには代案を考えるのが民間の事業者の考え方、それを出来ないで済ませるのがお役所仕事です。こういう大きな災害時には、大きな組織になればなるほど機能しないということがわかります。
 
 3月、4月は移動の時期で、不動産の物件も動くときなのですが、この地震で契約がキャンセルされたり、延期になったりとずいぶん影響が出ました。これからも確実に家を買う人は減るでしょうし、計画停電の影響などで収入が減って家賃の支払いが困難になる人も出てくると思います。不動産業者としてどんな手助けが出来るのか、どのように事業を続けていくのか、いろいろと考えることが山積みです。
 東京にさくらの開花宣言が出ました。毎年この時期になると桜を見に、京都や奈良、東北地方へ心うきうきと旅行しているのですが、特にここ2,3年は東北地方にはまってしまい、毎年必ず1回は東北へ旅行していたのです。ですから、津波で跡形もなくなってしまった映像を見るのがとてもつらいです。一刻も早く立ち直った東北で、お土産をたくさんかって、おいしいものをたくさん食べたいです。
 
 当社のお中元・お歳暮は、たらこです。私が依然勤めていた会社の社長の親戚から紹介してもらった、石巻市にある水産会社から直接取り寄せて、とてもおいしいたらこです。毎回何十件も配るので、一大行事で、朝市で届いたばかりのたらこを『今朝、石巻から届きました』と言って配っていくのです。そして皆さん毎回とても楽しみにしてくださっています。しかし、今回の地震のあと、そのたらこやさんと連絡が取れずにいます。電話もメールもつながらないし、災害伝言ダイヤルに入れても返信がありません。今とても心配です。
 事業を再開したよって言う連絡を心から毎日待っています。

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