ジュエルレター 2012年6月
私が子供のころ、デパートは特別な存在でした。我が家では毎月一回、日曜日にデパートに連れて行ってもらい、屋上にあるミニ遊園地で、ジェットコースターやゴーカートに乗り、大食堂でお子様ランチやソフトクリームを食べるのが楽しみでした。私のジェットコースター好きはここから始まっているのだと思います。こうして大人になっても、そのときの楽しみなわくわく感は忘れられず幸せな思い出なのです。
しかし、今の子供たちには、大人になってまで思い出に残るような楽しみってあるのでしょうか。コンビニに行けばいつでもソフトクリームが食べられ、週末も様々な楽しみがあって、ひとつのことだけを願うということはなくなっています。私も孫が近くにいるので、何かねだられると特別な日でもないのに何でも買ってやりたくなり、いいことではないと思いながら言いなりになってしまうのです。子供にとって願いが叶えられるという楽しみを奪ってしまっているようなものです。『子供は何でも言いなりになる人を憎む』去年、能登半島の総持寺に行ったとき見た句です。はっとさせられ、反省しました。
消費税増税案がすったもんだの挙句、衆議院で採決されました。民主党は本当におかしな党です。何かを決めるときには必ず党内がわれ、審議以前の分裂騒ぎがニュースになるのです。日本社会党という左派と、自由党という右派、その中間の時々の権力についていた人たち、その他の多くのフリーターまでいる素人集団、そうした人たちが、やっとそれだけが目的のように、うそのマニフェストで政権をとってしまった。ですから今となれば、マニフェストを守ろうとしている人たちは、まっとうだけれど悪者扱い、マニフェストにないことを、政治生命をかけてやろうとしている首相についていくほうが正しいみたいになっています。こんなにめちゃくちゃな党だってことが、よ～くわかったので、とにかく解散してほしい。 ゾンビみたいなおじいちゃんたちが、相変わらずぼけたことを言っている自民党だって、解散したからといって政権を取れるかどうかわからないのですから、ガラガラポンしたほうがいいと思います。
ただ、今のニュースを見聞きしていると、ただただ悲しいです。国民の生活実感からかけ離れた政治ごっこのようです。
今このレターを書いているのは、６月２８日、今日は私の誕生日です。誕生日が楽しみな年ではないのですが、周りの人たちがお祝いをしてくれるので毎年ご馳走にありつける日でもあります。今日は、ランチに友人が葉山の「ラ・マーレ」というレストランに連れて行ってくれました。江ノ島や富士山が見える素敵なレストランです。私たちが前菜を食べていたら奥の方で「ハッピーバースデイ、トゥユー」という歌が聞こえてきました。あら、藤原紀香も来てるのかしら？と考えちゃうところが私のミーハーなところ。私の自慢は、藤原紀香と誕生日が同じこと。別に美しさが同じというわけではないけど、なんだかうれしい。もちろん彼女は来ていませんでした。同じ誕生日の人がどんな人だったかはわからないけど、きっと私と同じ、幸せな人でしょうね。
