ジュエルレター

ジュエルレター 2016年9月

みなさん、こんにちは。
 
 秋の長雨のとおり、台風の影響なのかジメジメ雨の日が続いています。長靴を干すと雨になり、また履くことになります。9月の日照時間は過去最低との報道も。私が「こんなに毎日雨だと外でする仕事の人は困っちゃうね」と言ったら、すかさず小学生の孫が「ずーと休みで喜んでんじゃないの」って言うのです。アンタも大人になって生活かかってくればわかるよ、と心の中でつぶやきました。
 
 雨が続くと土砂崩れがあちこちで起こります。平地の少ない三浦半島では、斜面にへばりつくように開発された箇所も多く、がけ崩れが心配です。法地は、原則、上部にある土地の所有者のものであることが多いのです。ですから、法地の木の伐採やがけ崩れなどの責任は土地の所有者にあり、木などが覆い茂ったりすると所有者に伐採をお願いするのですが、これが一筋縄ではいきません。その土地に住んでいる地主さんは、現状がわかるので対応してくれます。(それでも伐採費用がないなどと放置されることもありますが)。大変なのは、その土地を人に貸していたり、まったく無関心な地主さんです。そこに住んでいないので、どれだけ迷惑をかけているか、どんなに危険なのかを認識しておらず、何度連絡しても相手にもしてくれなかったりします。そういう時、不動産屋の力は本当に弱いものです。弁護士などの威力はありません。粘り強く何度も連絡してお願いするしかないのです。そういう土地の下にある土地を何軒か管理しているので台風や草木の成長はとても気になるのです。やはり、「家売る女」は、家売るだけではないのです。
 
 日本は高齢化が進み、人口がどんどん減少しています。特に地方の過疎化の問題は深刻です。自治体に今まで通りの行政サービスを望むのが難しくなってきているのが現状です。そのため、どんどん人の住むところを集約し、コンパクトシティ化しようとしています。今は人も街も老齢になりガタがきても、そのままでは死ねなくなっています。昔のように自給自足の生活に戻るのか、町の中心部に集約されたところに移るのかを選択しなければならない時が必ずやってきます。日本人はどこに住んでも自由に選択できますが、ライフラインも同じレベルで要求できるものではないことを覚悟しなければならないでしょう。病院も学校も人口がある程度ないところには作れないし、交通だってそうです。今まで、地方議員の特権で、箱モノを作り、駅を誘致してきたその付けをこれから払う時代になってきたのです。老朽化した箱モノは、維持するのも壊すのもお金がかかります。利用者のいない駅は、鉄道会社にとってお荷物でしかありません。生産人口のいなくなった地方自治体に税収はなく、補助金もあてにならない時代がやってきます。その時私たちは、本当の自立を知ることになるでしょう。自由だけど便利ではない暮らしを受け入れることを。
いまこそ、真剣に高齢化と向き合い、それはつまり少子化と向き合うことでもあります。若い人が普通に結婚し、子供を産むことをためらわないような世の中にしていかないと、私たちの老後は死に場所すらなくなってしまうかもしれません。そうなると政治家になろうという人もいなくなるでしょうね。
 
 以前このレターでも書いたと思いますが、最近はごく普通のことが出来ない人が多くなりました。ゴミをゴミ出しの日に捨てる、テレビやエアコンなどが作動しなかったらリモコンの電池を交換してみる、窓に結露が生じたらタオルでふき取る、等々本当に些細なことが出来ない人が増えてきています。だから、便利屋さんなる商売が成り立つのかもしれませんが・・・。そして、それは若い人たちばかりでなく年配の人にも多く見られるのです。水道のパッキンを交換できず、業者に頼む人も増えましたね。自分が暮らしていることの始末が出来ないのです。私自身もそうです。ねじの交換さえ人を頼ってしまいます。
 野菜や果物もこの頃はカットして売られています。ひとり暮らしが増えたということもありますが、皮をむいたり切ったりするのが億劫という話も聞きます。我が家でも果物はカットして冷蔵庫に入れて、すぐに食べられる状態でないと家族はなかなか食べません。ミカンもむくのが面倒だとあまり売れないと聞きます。もっと暮らしの中で自分の手や頭、体を使うようにしないといけないですね。

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